ANDC Dinerシリーズについて。 |
今日はANDCの新商品”Dinerシリーズ”についてです!
Dinerシリーズはこちらの商品達になります。
・Diner AMERICAN MUG (φ83×L107×H94 満水で約280cc)
・Diner CAPPUCCINO Cup(φ87×L105×H65 満水で約220cc)
Saucer(φ143×H21)
・Diner ESPRESSO Cup(φ56×L74×H64 満水で約70cc)
Saucer(φ104×H20)
Dinerシリーズは、ザックリとした雰囲気が魅力の商品です。
例えば彫付の雰囲気がシャープで綺麗だとすると、ANDCはキュートで可愛らしい感じ、Dinerシリーズは素朴で柔らかい雰囲気の商品になります。
「”素朴”・・・性質など飾り気がなく、自然のままであること」という意味らしいのですが、Dinerシリーズはまさにその通りで、製作工程時にでききる”釉薬のムラ”や”ピンホール””鉄粉””はさみの跡”などの手仕事の証しや、火や土という自然とのつながりを感じられる商品です。
「釉薬のムラ」なのですが、例えばこんな感じです。
こちらは全てDiner CAPPUCCINO Cup ブラックになるのですが、釉薬の垂れ方が一つ一つ違うのがおわかり頂けるでしょうか?
Diner Cupの釉薬は職人さんが一つ一つ手で持ってかけています。
釉薬をすくった時に垂れたしずくの形がそのまま残るので、全てが同じ形にはなりません。
他のカラーも一緒です。
白だけちょっと違う現象がカップ表面に表れます。
カップの表面にうっすらピンク色がかかっているのが見えるでしょうか?
これは「御本手(ごほんて)」と言われ、薄いピンク色が所々に出るのが特徴の陶器です。
釉薬や窯元さんとの相性もあるので必ず出るわけではないそうですが、Dinerシリーズの白はほとんど出てます。
うっすらなのでとても可愛らしいです。
また表面に見える鉄粉も趣の一つとして良しとしています。
こちら。
次に。
「ピンホール」についてです。
Diner シリーズの中で特にピンホールが目立つのは”グレー”です。
こちらは裏面になるのですが、表面にも出ます。
Dinerシリーズは素朴で柔らかい雰囲気の陶器にしたかったので、荒目の土を使用しています。
同じ陶磁器でも使う土によって仕上がりは全く変わってきます。
例えば「彫付」だと磁器の原料となる”石”を砕いて粘土状にしたものを使用しているので、仕上がりがシャープで少し冷たい感じになります。
一方Dinerシリーズは、山から掘った陶器の原料となる粘土を使用しているので仕上がりが柔らかく、温かい雰囲気になります。
で、何故グレーにピンホールが多いのかと言いますと・・。
土が荒い分土の中に気泡が沢山あり、焼くとその気泡が表面に出てきてしまいます。
他のDinerシリーズも同じ土を使っているのですが、土と釉薬の相性で出方も変化し、グレーの釉薬が一番気泡の出やすい相性だったみたいです。
次に”はさみの跡”です。
釉薬をかける時商品を手で持って行う職人さんもいれば、”はさみ”と言われる道具を使って釉薬をかける職人さんもいます。
DinerシリーズのSaucerは、後者の”はさみを使って”釉薬をかけている商品となっています。
はさみを使って釉薬をかけている様子です。(画像はお借りしました)
お皿を挟んでバケツの中へドボン!引き上げると真っ白に。
この真ん中のはさみで挟んである部分に釉薬が溜まりやすいので、跡になって残っていたりします。
こんな感じに。
釉薬のたまりもわかりやすいです。
Saucerのブラックは比較的わかりやすく跡が残っています。
この様にDinerシリーズは”職人さんが手で行った証”が沢山残っている商品です。
アウトレット陶器市の時、彫付やANDCではこの様な商品は正規品から外しているとお話したのですが、Dinerシリーズはその”証”を風情とし魅力としている商品です。
手仕事ならではの魅力と感じて頂ければ幸いです。
焼き物の醍醐味が沢山つまった陶器【ANDC Diner シリーズ】はこちらから見れます‼️
お気軽に遊びに来て下さい❤️
和久井